イラスト:illustAC
つくば市南部森の里団地のハザードマップと地形
私が住んでいるつくば市南部の森の里団地は、昭和54年(1979年)から入居がはじまり、令和4年5月現在、1305世帯が住む、つくば市の中で最大級の団地です。近年、高齢化が進み、令和3年10月1日現在、高齢化率は52.2%となりました。
森の里団地周辺のハザードマップと地形を下に示します。
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つくば市森の里周辺のハザードマップと地形
森の里団地は谷田川のほとりの低地に立地しています。森の里周辺の谷田川に関する洪水ハザードマップは作成されていませんが、谷田川が氾濫する可能性はあります。
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写真① 森の里団地と谷田川
森の里団地の北側と東側には、崖崩れの危険性がある土砂災害(特別)警戒区域が黄色や赤色の帯で示されています。
森の里周辺には、茎崎第三小学校、茎崎中学校、茎崎交流センターの3つの指定避難所があります。茎崎第三小学校は土砂災害(特別)警戒区域に立地しています。
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写真② 茎崎第三小学校と土砂災害(特別)警戒区域
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写真③ 茎崎第三小学校と土砂災害(特別)警戒区域
以上のことを踏まえて、災害のリスクが比較的高い森の里団地に住む私の「個別避難計画」を作成しました。
私の(個別)避難計画書
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作成した(個別)避難計画書
上に示すのは、私が作成した「(個別)避難計画書」です。一応、支援者を挙げていますが、私は自力で、車いすをこいで避難することもできます。
私にとって、避難所を選択する際に重要な要素となるのは、バリアフリートイレの有無です。そこで調べてみると、茎崎第三小学校は体育館に、茎崎中学校は校舎の一階に、茎崎交流センターは一階にバリアフリートイレがあることがわかりました。
イラスト:いらすとや
しかし、茎崎第三小学校は、前述したように、崖崩れの危険がある土砂災害(特別)警戒区域に立地しているので、避難先としては適していません。残るは茎崎中学校または茎崎交流センターですが、これらは高台にあるので、洪水や崖崩れの心配はありません。しかし、茎崎中学校の体育館は二階にあり、階段しかないので、体育館が避難所になると、車いすでは移動が困難です。よって、私は茎崎交流センターを避難先として選びました。以上が、私が作成した「(個別)避難計画書」の内容です。これを、つくば市役所の社会福祉課に郵送しました。
つくば市役所
「個別避難計画」の作成は大変
つくば市における「個別避難計画」の作成方法は、本人、家族、地域住民などの自主的な支えあいに頼っており、ご高齢の方、障がいの程度が重い方にとっては負担が大きすぎるように思います。
特に、指定避難所のバリアフリー状況は、高齢者や障がい者が指定避難所を選定する際の重要な要素ですが、公開されていないため、調べるのに苦労しました。指定避難所のバリアフリー状況の公開が望まれます。
イラスト:illustAC
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。そして、私の質問に回答してくださったつくば市役所の皆様、小中学校の先生方、ありがとうございました。
次回は「個別避難計画」策定の先進事例として注目されている「別府モデル」について書きたいと思います。次回もよろしくお願いいたします。